白い部屋の片隅で

主に寝て食っています

美男子を見かけて考えたこと

 昔から、街中で「綺麗だな」と思う女性は何人も見かけたけど、男性で「綺麗だな」と思う人にはそう遭遇しなかった。いわゆる「イケメン」というタイプはなんだか不誠実そうで苦手というのもあるだろうが、本当に美しい青年は少ない。少ないというか、絶滅したのだろうと思っていた。街中を歩く美男子はもう存在しないのだ、画面上でしか見ることができない存在なのだ…と諦めていたわけである。

 ところが先日、電車内で、私の目の前で座っていた人が偶然美男子であったのである。涼やかな目元、すっと通った鼻筋、薄い唇はしっかり左右対称である(まだコロナ前だった)。凛々しい美しさ。すごい、こんな美しい男性初めて生で見た。スマホの画面を見るふりして、何度も見てしまった。そんな風に美男子を観察して、気づいたことがある。丁寧な手入れがなされているのだ。

 眉毛の形が綺麗に整えられていて、口元には髭一本ない。スマホを操作する指にも、腕にも毛がないし、髪の毛はきちんとセットされている。

 はい。そういうことなのです。美男子は生まれながらにして美男子ではない、不断の努力をもってその清潔感と凛々しさを表面に出しているのです。確かに顔のパーツは恵まれているのだろうけど、それだけではここまで美しくならない、毛の一本にさえ気を遣うその心が外見に表れる、ということだろう。

 結論として、私が言いたいことは、女の子には毛がないのが当然と思っている男よ、お前も毛を剃れ、一本残らずな!!!!